普通でない教会

JOYチャペルが立ち上がるころ、ある先生がおっしゃいました。「教会組織(教会として正式に発足すること)をしたとたんに、普通の教会にならないようにしてください。」

私は、これまでいくつもの教会を渡り歩いてきましたが、JOYチャペルに集うようになったとき、その少々「普通でない」雰囲気に少なからず衝撃を受けました。とても高らかな賛美と熱い思いをもって礼拝に臨む姿勢に、以前の教会にはないものを感じて目を丸くしたものです。また「普通」の教会にはよくあるような行事に追われたり委員会などの活動に忙殺されたりなどということもなく、むしろ家族などと過ごす時間を大切にするということに深く感銘しました。

新約聖書の「ルカによる福音書」10章38~42節にマリアとマルタの話がありますが、教会の人たちも気付かないうちにマルタのようになっている場合があるのではないでしょうか。「普通」の教会は、組織はきっちりとしているかもしれませんが、それ故に生ずるさまざまな雑事にマルタのようにとらわれていることも多いように思います。それに対して「普通でない」JOYチャペルは、やわらかな集まりで適当なところもあるのかもしれませんが、その分雑事を減らしマリアのように神さまのみ言葉に耳を傾けることを大切にしている、そう考えると「普通」の教会はどうあるのがよいのか、改めて振り返ってみることが必要なようにも思います。

現在の日本の停滞したキリスト教会の群れに、マリアのような人たちが集う「普通でない」教会を神さまが立ち上げられたことは、計り知れない遠大なご計画があるに違いありません。遠い未来、JOYチャペルの100周年感謝礼拝のとき、私たちはほとんどみんな天国に行ってしまっているかもしれませんが、そのときにも今のJOYチャペルのありようが発展し継承され、さらに新たな教会へと広がっているとすると、これは大きな感動と喜びでしょう。神さまの導きにしたがって、未来に向けた教会づくりができればと思います。